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菊姫の酒造り

私たちがめざすのは、手本のない究極です、酒マイスター

もう卵ではなくなった酒マイスター

21世紀を目前にし、酒造りも変革の時代を迎えています。日本酒は日本文化の華と言われながら、杜氏の高齢化と後継者不足により、年々蔵元数は減少の一途をたどっています。

こうした時代背景の中、菊姫が新しい時代の酒造りを担うスペシャリスト・酒マイスターの募集を開始してから早くも9年目になりました。募集開始時、菊姫では20年後の姿をすでに予測し、その方策を考えていました。 「将来にわたり、一切の妥協を排した酒造りを続けていく」、そのためには今、何をしておけばいいのかを。その回答は人材育成、それも単なる研究者ではなく、蔵人でもなく、21世紀の新たなタイプの杜氏を育成することでした。
それは杜氏が培ってきた伝承技術としての酒造の勘を分析・ データ化し、企業ノウハウとして蓄積していくことでした。「時代が変わろうとも、本物の酒造りを追求する」を共通の目標に生き生きと活躍しています。 現在では彼らも各種データの分析から、力仕事も含めた造りの工程を実際にマスターし、酒造りの全体像を頭でも五感でも把握できるようになりつつあります。こうして適材適所に配属された人材が各分野において指導的立場で動けるまでに育ってきています。
すでに卵ではなくなってきた酒マイスターたち。そして、いま21世紀に向け、平成蔵という彼らが真に活躍できるフィールドが新たに用意されました。 菊姫の終わりのない挑戦は続きます。

1995年10月~12月掲載