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菊姫の酒造り

菊姫は守り続けます「日本酒文化」

生き残っていくために必要なこと

あらゆる物事が激変する時代の中、日本酒業界も例外ではありません。

杜氏の後継者不足、おりからの不況による需要の減少に加えて低価格化競争による収益の悪化、さらには租税特別措置の終了により年間数百万円もの負担増が予想されています。特に中小の蔵にとっては、今後はまさに「生き残り合戦」の様相を呈してきました。本腰を入れて手を打たないことには、業界全体の地盤沈下にもつながりかねません。
現代は100円ショップや○○円バーガーなどの安いものがもてはやされる時代です。その反面、あるブランド店の新規開店には多くの人が集まり、高価なバックなどが飛ぶように売れているという現象も見うけられます。お酒の世界でも、安いパック酒や発泡酒が売れていることだけに注目しがちですが、実際には、高価な吟醸酒や一本数万円もする高級ワインを求める消費者が、存在することも事実です。これが、生活必需品ならば、「そこそこの品質があれば安い方がよい」というのは、ある面正しい考え方であるといえるでしょう。しかし、お酒のような嗜好品は、何よりも買ったものに対する満足感が大切であり、「価格に見合った価値や満足感が感じられないもの」は、結局のところ消費者に見捨てられていくのは確実です。

現在安いものに飛びついている人たちは、さらに安いものがあった場合には簡単に乗り換えてしまいます。
日本酒からの乗り換えは、必ずしも日本酒とは限りません。「とりあえず酔うことが出来れば、酒は何でも良い」という人たちが日本酒から離れていったら後には何が残るのでしょうか。

日本酒の未来のために

菊姫は、現在日本酒業界が置かれている状況に危機感を感じ、警鐘を鳴らし続けています。この小さな蔵の力だけでは、この状況を打破していくことは不可能かもしれません。しかし、世の中がどう変わろうとも、本当に良いものは必ず生き残っていくはずだ、と菊姫は信じています。そして、これまで継承してきた「日本酒の文化」を、廃らせることなく後世に残していくことが菊姫の使命である、と心得ております。
菊姫は、これからも「日本酒本来の旨さ」を追求した酒造りのために、より一層努力いたします。今後ともご愛顧賜りますよう、心よりお願い申し上げます。