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【試してみました】 ちろりの比較・その②
ちろり(酒たんぽ)の比較、今回は実際に燗酒の味を比較してみました。
使用したお酒は 「菊」 です。
比較したのは、前回温まり方のテストをした3種に加えて、
錫のちろり、とっくり、電子レンジでチン!の6種類です。
先入観を無くすため、中身を伏せた状態で利き酒しています。
またお燗したお酒はガラスビンに移し、しばらく恒温水槽に漬けて
温度を一定にしました。恒温水槽は50℃に設定してあります。
テスターは酒質管理主任の私(以下Y)と、出荷酒のブレンド検討などで
いつも一緒に仕事をしてもらっているNさんです。
さて結果は・・・
とっくり
Y: 酸味が強め、舌の上に残る
N: ツンと刺激あり口の中がピリつく、エグ味・渋みも強い
電子レンジ
Y: 酸味強く当たる、収斂味あり
N: ツンと刺激あり、味は丸いが刺激もある
錫
Y: 味丸くマイルド、味にメリハリがない感じもする
N: ツンと刺激あり、味は丸いが刺激もある
ステンレス
Y: やや荒さあるが、メリハリのある味
N: 丸い味わいで素直、銅・アルミよりは若干ピリつくか
銅
Y: 酸味しっかりしている、やや渋い
N: 丸い味わい、甘みを強く感じる、なめらか
アルミ
Y: 酸味マイルド、旨みが舌の上に広がる、後口軽い
N: ステンレスに似ている
一番良いと思うもの、良くないと思うものをそれぞれ選んでもらいました。
Y: 良かったのはアルミ、良くなかったのは電子レンジ
銅と錫はもっと似ているかと思ったが意外とそうでもない
N: ダントツに良かったのが銅、良くなかったのはとっくり
電子レンジもあまり良くない、錫は思ったよりイマイチ
とっくりがあまり良くなかったのは、お燗に時間がかかるせいかもしれません。
ちろりが1分ほどで温まるのに対し、正確には計っていませんが同じような条件で
2分ちょっとかかりました。
錫のちろりは蓋付きですが、温度を確認するため空けた状態でお燗しました。
普段自宅ではステンレス製のものを使っていますが、
比較的シャキっとした味になるようですね。
お酒によって使い分けるのも面白いかもしれません。
アルミ製ちろりはコストパフォーマンスが高いです。
いつもは電子レンジでお燗している方も、ぜひちろりのお燗をお試し下さい。
お燗におススメの菊姫のお酒は こちらから。
なお、比較する条件や使用するお酒などよって結果が異なると思われますので、
ご参考まで。