12/27
「酒米分析データを生産者にフィードバック!」
明日からまた寒波がやってくるそうです。
熱燗でも飲みながらゆっくりしたいものです。
さて本題
菊姫では毎年収穫された酒米は分析を行ってデータの蓄積と生産者の方々にその情報をフィードバックしています。
その流れを少し紹介します。
まず、お米って収穫したらすぐに使えるわけではありません。
乾燥させたり、モミすりなどをしなくてはなりません。
入荷米のうち、そういった工程を自家調製している方々のものは紙袋で来るので、各個人の玄米サンプルをとることができます。
しかし、村米の生産者の半数程度はライスセンターに収穫したモミを持ち込みます。
※ライスセンターとは乾燥やモミすりなどを調製する共同施設
そこで、毎年、吉川ライスセンターにある各個人の等級検査後のサンプルを頂きに行っています。
いつもは年明け早々に行く事が多いのですが、今年は年末に訪れました。
行き返りは雪の事も多いのですが、今年は晴天続きで運転も楽です。
しかし、いくら晴れとはいえ気温はとても低く、朝・晩は石川より寒く、田圃も霜が降り、氷が張っていました。
吉川ライスセンターでは、モミを持ち込んだ際に自動でサンプルが作成されます。
各個人のサンプルは持ち込のたびに、籾、玄米(粒厚2.05mm未満)、玄米(粒厚2.05mm以上)がワンセットでビニールに入った状態で作成され、それらが順にくっついてひとつながりになっています。
各サンプルの袋の中には荷受番号などが印刷された小さな紙が入っています。
農協の資料で村米の方々の受付番号を確認し、全体の中から探し出していきます。
まだ、出荷待ちのお米もいっぱいあるので、場内の奥の方で空いた場所を作業場所に借ります。
サンプルは全部で3000個弱といったところでしょうか。
その内、今年の菊姫村米の41名、239サンプルです。
探し出す作業は結構大変ですが、まあ、気分は宝探しのような感じです。
今年は紙袋45袋に検査済みのサンプルが入っていますので、順にあけて、村米生産者のものだけ切り出していきます。
各生産者のサンプルは、多い人で10ヶ程ありますので、各個人2~3ヶ程のサンプルを選んで預かっていきます。
預かったサンプルは、紙袋で入荷した方々のサンプルと併せ、造りが終わるまでの間に、穀粒計での分析や、粗蛋白分析などを行います。
【分析の一部を紹介】
「粒厚分布」という分析項目です。
籾摺り後の玄米を、玄米の厚さで2.2mm以上、2.1mm以上、2.05mm以上、2.00mm以上、1.9mm以上、1.8mm以上、1.8mm以下、と分けていきその分布や比率を調べます。
玄米は籾摺り後、ライスグレーダーという玄米を厚さで選り分ける網にかけられます。
よって、粒厚分布は、収穫後の歩留まりの良否判定につながる分析項目です。
こういった毎年のデータの積み重ねを、生産者にフィードバックしています。