07/03
「山廃純米呑切原酒」本日蔵出!
毎年ご好評いただいております!
山廃純米呑切原酒 本日蔵出!
暑い夏だからこそガツンとパワフルな旨味の利いたこのお酒をぜひ味わってください!
≪商品説明≫
『呑み切り』の【呑み】とはタンクの中の清酒を出し入れする栓のことを言い、これを開ける事を【切る】と言います。
『呑み切り』は酒造期に火入れ(熱殺菌処理)をして貯蔵しておいた原酒をタンクから取り出して、異常なく順調に熟成が進んでいるかを確認する作業です。
春から夏に掛かるこの時期は、新酒特有の香り『麹ばな』が消え始めるため、熟成の度合いを見極めるポイントの時期でもあります。
菊姫の山廃仕込純米酒としては未完成品ですが、熟成をさせた山廃仕込純米酒の良さを再認識して頂くために、また、この時期ならではの味わいを楽しんで頂くために、あえて出荷させて頂いております。
≪昨年のお米事情≫
昨年は全国各地で台風・集中豪雨等による甚大な被害が発生し、農作物にも大きな影響を与えたものの、弊社の契約栽培地区である兵庫県三木市吉川町では大きな被害もなく、順調に生育が進んだようです。
気温や日照時間はおおむね平年並みで推移し、質・量ともに昨年度を上回る良質米が収穫されましたが、収穫期の天候不順の影響によって収穫時期の判断や悪条件の中での刈り取り作業等、生産者の方々には大変なご苦労があったと聞いております。
近年は温暖化の影響により、夏の猛暑や台風等の被害が増加傾向にあります。どのような気候にも負けない稲づくりをJAと生産者、菊姫が三位一体となって研究を続けております。
原料が良質であれば、酒造りもやりやすいのは言うまでもありません。
精米は非常にきれいな仕上がりとなり、仕込みの時期には十分に気温が下がったことで、もろみの発酵管理もやりやすく、順調な経過をたどりましたので、吉川町産山田錦の持つ豊潤な旨味が素直に表れたお酒が今年も搾られました。
≪酒質説明≫
半年余り、タンクの中で熟成させ、いよいよ呑み切りの時期になりました。
きき酒いたしましたところ、若くはつらつとした酸味の中から、山田錦の柔らかな旨味がじわじわと広がります。
この原料米由来のふっくらとした味わいは、山廃仕込みによる強靭な酸にしっかりと支えられ、キレの良い後口に仕上がっております。
香りには練乳やミルクキャンディーを思わせる甘い香りが残り、まだ若さを感じさせますが、この味と香りのデリケートなバランスこそが、この時期ならではの、このお酒の面白さではないでしょうか。
搾りたての味わいや熟成後の味わいに思いを馳せながら、是非『平成29酒造年度 山廃純米 呑切原酒』をお楽しみ頂けたらと思います。