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「速醸酒母について前編」
山廃酒母に次いで今回は、「速醸酒母」について簡単な流れと「山廃酒母」との違いを紹介しようと思います。
先日ブログで紹介した、「山廃酒母仕込み始まりました」(←クリック!)と比べてご覧いただけると「山廃酒母」と「速醸酒母」の違いがわかりやすいと思います。
まずは「山廃酒母」と同様に、仕込みの約2時間前に酒母タンクに水麹を作成します。
「山廃酒母」では、水麹を作るときには麹だけをタンクに投入します。
それに対して「速醸酒母」は、麹の他に「乳酸」と「酵母」も同時に投入します。
↑左:酵母 右:乳酸
「乳酸」は酸の力で雑菌を抑えてくれ、そこに大量の「酵母」を投入することで数的優位な環境で野生酵母(育ってほしくない酵母)を圧倒し、目的の酵母のみを育てることができます。
仕込みは、「山廃酒母」と同様です。冷やした蒸米を、上記に書いた水麹が入った酒母タンクに投入します。
あとは品温が均一になるまで櫂棒と呼ばれる道具で撹拌していきます。
仕込んですぐは水っぽい状態ですが、数時間後には蒸米が吸水して全体が硬くなり、表面が膨らんできます。
そうなったらタンク中央に穴を掘り、「汲みかけ機」という機器を設置します。これも「山廃酒母」と同様の作業です。
「汲みかけ機」の役割は先日のブログ「山廃酒母仕込み始めました」(←押してください)で紹介しているので、そちらを参照ください。
ここまでが「速醸酒母」の1日目の作業です。
「山廃酒母」と「速醸酒母」の1日目の作業の違いは水麹のときに「乳酸」と「酵母」を投入するかしないかということです。
それでは、次回は「速醸酒母について中編」で少し日数が経過した「速醸酒母」について紹介したいと思います。
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